星空に泣く

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しゅうに連れられて家を出てから一時間が経った。 目の前をスタスタと歩くしゅうの姿を未だ半信半疑でいる自分が居る。 やっぱり…何かがおかしいと思う。 それでも、俺はその間違いを否定する勇気も無かった。 本当に俺はいつまでも情け無い。 陽が落ちて、歩く景色が藍色に染まった頃に自分が何処に向かっているのか理解した。 懐かしい細い山道。昔は良く登ったその道は、所々に雑草が生い茂ってしまっていた。踏み分けながら登ること十五分、懐かしいその場所は変わらずに確かにそこにあった。 遠い昔に置きっ放しにしてあった青いビニールシートの汚れを軽く払って、俺としゅうはそこに座った。 真上には何も無い何処までも続く空があった。 懐かしくて、そんな空に見惚れているとしゅうが静かに話し始めた。
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