星空に泣く

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「……あ、もしもし?博士?今日行こうと思うんだけど…うん。そうそう…忘れないでね。牛乳寒天だからね。」 あれから七年が経った。 気がつけば、もう高校三年生。 あっという間だった。 何かとダレる夏休みも、今日は自分でも驚くほど頭がすっきりとしていて、ムカつくくらい体も動ける気がした。 昨日のバイト帰りに買った花束を冷蔵庫から取り出すと、ひんやりと冷たくなっていた。 「要〜?もう行くの?ずいぶん早く行くのね?気をつけてよ?」 俺が出掛ける音に気づいた母さんがキッチンから顔を出して言った。 「うん。行ってくる…」 「行ってらっしゃい」 まだ新しいスクーターに跨って、エンジンをかけた。鈍い音と一緒にスクーターが鳴り始める。花束を自分の足の間に挟み、落とさない様にゆっくりとハンドルを握った。
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