星空に泣く

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コンコン 気がついた時には寝てしまっていた。 誰かが部屋のドアをノックする音で目が覚めた。 ゆっくりと起き上がって、扉を開けた。 「ちょっと!要!今何時だと思ってるの⁈」 驚いた。 肩まである真っ直ぐで綺麗な黒髪に、ぬいぐるみみたいなクリクリとした目。 いつも見上げていた身長はいつの間にか逆転して… あの懐かしい人だった。 「は…?しゅう?…何で…?」 「はぁ?何寝ぼけた事言ってんの?訳わかんない…てか、昨日の夜。見た?」 「ちょっと…待って…何かたぶん俺、頭おかしくなったんかも知んない…」 「はぁ…?まぁ、元からちょっとお馬鹿だったのは確かよね?…じゃ無くて、昨日の流星群。見た?」 「……見てない…」 「えー⁈信じらんない!それでも天文部員?」 「ねぇ、ちょっとまじで俺頭おかしくなったんかも知んないから、ちょっと待って…」 そう言って一度ドアを閉めてから、顔を抓った。 痛い… でも…何で⁇ 「ちょっと〜、要〜!先に下降りてるから…」 ドア越しに聞こえるしゅうの声。 心臓が激しく動く。 夢なのか、俺の妄想なのか…
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