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第0話 プロローグ②
マコの家族の部屋
マコ:今日の米校祭の成功にカンパーイ!
3人:カンパーイ!
サブロー:カンパーイ!
4人:うわー!
マコ:なんで?なんでいるの?今日はこのマンションの15階でバンドのみんなと練習じゃなかったの?
サブロー:そうだったんだけど…
ナナ:ねー、ねーねー
マコ:ナナ、ちょっと今それどころじゃないから待ってて。
ナナ:ねー、ねーってば。こっちもそれどころじゃないんだってばって、それどころってどんなところ?
ジン:……うん。ナナ……。そういうのいいから……ってちょっちょっ。
マコ:うるさい。
ジン:ちょっと、ちょっと、[ちょっと、チョットチョット!]
マコ:あーもー!うるさいな!それどころじゃないって言ってんでしょ!ちょっと黙っててお願いだから。なんで…ってお父さん?お父さん!
タク:さっきでてったよ。
マコ:っんもー。でそっちは何?
ジン:何?なんだったけ?
ナナ:これ、ちょっとジン邪魔どいて。
ジン:邪魔って。
ナナ:これみて!
ジン:えっ!僕のことスルーですか?
マコ:どれ?
ジン:シースルーってか!
マコ:タカダが有名女優Hと熱愛…
ナナ:そこじゃないし、2人同時にボケんな!
タク:山手だから山手線。
ナナ:3人目が入ってこなくていいってか、タク、その雑いボケするならいちいち入ってこなくていいから。
タク:だって僕だけセリフ少ないから。
ナナ:あーもー。そこじゃなくて、ここ!私たちの動画が上がってるの。それも、世界共通無料動画配信サービスのウィンチューブに!
ジン:マジで!本当に?おーまじーオーダイマージン。
マコ:なにそれ?
ジン:俺の渾身のボケ。
マコ:さっきの…なんだっけ?シーシー……
ナナ:シースルー!
マコ:そのシーなんとかよりは面白い。
タク:僕もそう思う。
ジン:そんなことよりすごいよ!
サブロー:話は全部聞かせてもらった。
ナナ:何なに?「この4人の動画を見てすごく面白くて元気出ました。チャンネル開設すればいいのに…( ✌︎’ω’)✌︎」だって。
サブロー:いいんじゃない。スタジオなら俺のバンドの練習室があるし。
タク:あれ?でも。
サブロー:あー、うちのバンド一時活動休止することになったんだよ。今日、相方のタテマエクンが、子育てしたいって、自分の生まれた子供をね。それで話し合った結果、一時活動休止ってことになって、まー急だったからライブせずに。
タク:だったら、僕たちのチャンネルでバンドの解散ライブをすればいいんじゃない?
3人:うん。いいと思う。
サブロー:ありがと〜。
マコ:気持ち悪いどっか行って!
サブロー:はっ、はい!
ナナ:でもどうするの?チャンネル名とか、誰がなにやるとか。
タク:はい。
マコ:なに?
タク:カメラと編集は僕がやる。一式あるし。あとの3人は出演者、で、ジンに関してはボケ優先。
ジン:ん。ん?
ナナ:うっさい!
タク:で、チャンネル名は、「フォーチュン」4にtuneで「4tune」。どうかな?
マコ:いいと思う。
サブロー:お父さんも。
マコ:シャラップ!
サブロー:……
タク:配信は、なるべく毎週日曜日、最終週の日曜日は生配信をやる。ここで、マコのお父さんのバンドの解散ライブをしようと思ってる。
ジン:すげー!めっちゃビジョンあるじゃん。
タク:で最後に、編集には時間がかかるから、約1週間前の月曜の夜なら大丈夫?
3人:うん。
タク:マコのお父さんも?
サブロー:お父さんは全然いいよ。
ジン:よし決まりってよく考えたらあと3時間くらい後には撮らないと間に合わないよ!
タク:今すぐ準備できるから大丈夫。
サブロー:こっちも…
マコ:ん!
サブロー:?
マコ:かーぎ!
サブロー:?
マコ:練習し…
サブロー:チッチッチッ。これからはスタジオだよ。
マコ:んっ!んーん。スタジオのカギ。
サブロー:はいはい、ツンデレなんだから…
マコ:うっさい!
サブロー:ンフッ。
ナナ:キモッ。
ジン:う……うん。
タク:大丈夫?
サブロー:みんなして。もう、みんなのために買ってきた唐揚げ棒全部食べちゃう。
マコ:それとこれは別の話。
サブロー:んっ。あー。ムシャムシャムシャ……
15階のスタジオ
ナナ:なんで今日に限ってエレベーター、壊れてんの?
ジン:ちょー疲れた。
タク:うん。
マコ:みんな…ゼーゼー……は、速い…。
ナナ:マコ、あんた最後の三段しか自力で登ってないんだからそんなに疲れないでしょ!
マコ:あっ、そっか!
ジン:あっ、そっか!じゃないでしょ。
整備員:あ、よっこいしょ!あ、いたたたたた。どっこいしょ!
マコ:整備員のフリして普通に入ろうとしてくるなよ!お父さん。
サブロー:マコ!そんなこと言わないでくれよ!アルバイトなんだから。
マコ:それならさっさと治してくれない?
タク:あのー、こんな時に言うのはあれなんですけど…
ナナ:じゃあちょっと静かにしてて!
タク:あっ、いやっ…そのー…
マコ:だからうるさいって!
タク:みんなキャラ違うくない?
4人:??
タク:だって、いつもジンがボケてそれにナナがツッコム。そして、そこにマコのお父さんが現れてボケる。で、それにマコがツッコム。あれ?ここは一緒か。みたいなのだったのに、なんか急にみんなのキャラがごちゃごちゃになってしっちゃかめっちゃかって言うかカオスになってる。変じゃない?
ナナ:タク。お前が一番変だよ。
タク:だって僕出番少ない上に、セリフもないんだもん。
ナナ:セリフって言っちゃった。
サブロー:俺なんかほぼ出番なしだぞ!
マコ:お父さんは入ってこなくていいから。
ジン:俺は、俺は、特に何にもない!
ナナ:だったら入ってこなくていいから!それより、なんとなく元に戻ったし、話を元に戻そう。
タク:うん。
マコ:それで、お父さん。早くこのエレベータ治してほしいんだけど。
サブロー:じゃあ、お父さんをこの動画に単体で出させてくれたら…
ナナ:もう!そういうのいいから!
ジン:あのー、そろそろ次のシーンに行かないと時間が…
ナナ:シーンとか言っちゃダメだから。
タク:とにかく、マコのお父さんは、その階段を使って下手にはけてください。
サブロー:えー。
マコ:早く行けよ!
サブロー:本当に…
マコ:さっさと行けよ!
サブロー:はい…、すみません…。
タク:それじゃあ、カメラスタートするよ。
ジン:ちょっと待って!俺、ずっと言いたかったんだけど…
3人:なに?
ジン:俺、俺の名前、ジンじゃなくてジュンだから!
ナナ:えっえっえっえーー。いまー?それ今?
ジン:だって、みんなずっとジン、ジンって呼んでて、言いずらかったから…
タク:あのー。そろそろ始めないと時間が…
マコ:じゃあ、やっちゃいましょう。
半年後
サブロー:まさかお前たちが卒業する日が来てしまうとは…
マコ:うん。お父さん。なんで私たちのスタジオにいるの?
サブロー:お前ら、本当に良かったのか?これで、チャンネルを閉じて。
マコ:お前は、下の階で寝てろ!
サブロー:うわー!
どすん!
ジン:シークレイジー!
ナナ:タクは、大学進学。マコはお母さんの実家を継ぐ。ジンは、お笑い養成所、そして私が芸能事務所。いつか会えるって。
ジン:シースルー!
タク:今までありがとう。
マコ:ジンのシーなんとかももう聞けなくなるんだね。
ジン:最後まで覚えてくれなかった。っていうか、今気づいたけど誰もジュンじゃなくてジンって呼んでるんだね未だに。まっ、そんなことは置いといて、みんなの将来と卒業を祝ってカンパーイ。
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