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第1話 デアイ
1ヶ月後
ナナ:ここまでの話がちょうど1ヶ月前の話。そして今、私は、就職先のミーティア#[シャープ]プロダクション通称ミーシャープロに到着した。これから始まる物語は、私とこの事務所の人たちとの絆の物がた…あっ、絆は嘘です。スタートする前に、登場人物だけ紹介しておきます。まずは、社長。名前は、カズ。なんでもかんでもエロい方向に考えるクズでスケベな社長。2人目は、プロデュースをしている、この会社の社長的存在の人物、ノンさん。ただ、引きこもりの性格のため、姿は一切登場しません。小説なのでわからないかもしれませんが。3人目は、楽曲の制作兼この事務所の雑務を行っているタイガくん。2次元のものがとにかく大好き俗に言うオタク。何があってもコミケやコスプレ会などには必ず参加する。そして最後は、この私。ナナ。ここの会社の事務員として雇われた。これだけは言っておきます。この人たちはとにかくクズです。ご了承ください。紹介はこれぐらいにして。では、スタートです。
ミーシャープロの事務所
カズ:今日からこの会社で働いていただく、ナナさんだ。
ナナ:今日からよろしくお願いします。新人らしく、なんでもします。
カズ:え?なんでもするの?じゃあ、さっそくだけど服脱いでもらえる?
ナナ:は?
ノン:社長!やめてください。この前話してた、チンパンジーみたいでブスなサルッチさんに言っちゃいますよ。
カズ:それだけは勘弁してって今、メルッチのことディスったでしょ。ブスって。ブスって。
ナナ:チンパンジーって。
タイガ:ナナ。この写真ががサルッチ。
ナナ:あっ、すごいチンパンジーみたい。
カズ:そんなにブスか?サルッチ。
ナナ:サルッチって認めちゃった。
カズ:いーやっ、サルッチはかわいい。その写真が悪いだけで。
ナナ:ほらまたサルッチって言った。認めてるじゃないですか。
ノン:2人とも、そんなことよりも…
カズ:そんなことよりってなんだ。サルッチが、サルッチが…
ナナ:もういいです。それより、どうしたんですか?その前にひとつ質問があるんですけど、ノンさんは、声だけなんですか?
タイガ:あっ、この人は人見知りで、とにかく顔を見せたくないんだ。でもこの人のおかげでこのおんぼろ……
ノン:タイガくん!
ナナ:えっ!なに?なに?なんか言ったでしょ。
タイガ:んっ。んーん。
ノン:社長。
タイガ:んっんーん、んーん。
ナナ:社長、そろそろやめてあげたほうが……
タイガ:っはー。社長、やめてくださいよ。
カズ:は?なんもしてませんけど?
タイガ:逆ギレですか?
ナナ:やめましょう。
ノン:ナナちゃん無視しといていいよ。
ナナ:いやでも。あっ、2人とも。
2人:やんのか?あーん!あーん。
ナナ:無視しときましょう。
2人:無視しないで。お願い。
カズ:おっぱ…
ナナ:そんなことより、さっき何か言いましたよね?さっき。なんですか?
カズ:んっんー。黙っていてもしょうがない。
ノン・タイガ:社長…。
カズ:実はな……
タイガ:あっ!もうこんな時間。今日、このあとすぐコミケがあるのでもう出ます。
ナナ:は?どういうこと?もうなんか色々とごちゃごちゃしてきて意味がわからないんですけど。
カズ:実は、俺、サルッチと付き合うことになりました。
ナナ:ちょっ、社長はまだ続けてるしって、は?今この状況でよく言えましたね。
カズ:ナナちゃんはそのことを聞いてるんじゃないの?
ナナ:そんなことどうでもいいっていうか毛ほどの興味もありません。
カズ:そんな…。
ナナ:ちょっとすいません。ここで、ちゃんと話を整理整理させてくれませんか?………はい大丈夫です。
ノン:はやっ!
ナナ:まず、社長。そんなサルッチさんとの関係とかどうでもいいことじゃなくて、さっきの、本当のことを言ってください。
カズ:だから、サルッチと…
ナナ:まだ言ってるんですか?それじゃなくて、さっきのオンボロなんとかって。
ノン:社長の頭の中はいつもこんな感じでエロいことしか考えてないの。だから私が話します。この会社は、今まで事務を兼任していた所属タレントのユーちゃんのおかげでなんとかなっていましたが、この間やめてしまって、ついに、経営が火の車になってしまいました。
ナナ:まぁ、そりゃー、こんな人たちしかいなかったらこうなりますよ。
カズ:そこで、君にはサルッチを…
ナナ:社長は黙ってて!
ノン:続けていいですか?そこで、あなたには、
ナナ:2代目ユーになれってことですか?
カズ:いやっ、ナナちゃんはそんな可愛くないし、正直言ってサルッチ…
ノン:社長。黙っていてください。次しゃべったら解雇しますよ。
カズ:…はい。
ノン:で、あなたには、新しいアイドルグループを作ってほしいんです。タイガくんと。
ナナ:タイガくんってさっきの……
ノン:うん。あの子は、オタクで、陰キャで、人としてはクソというかクズだが、…
ナナ:あんたが言えるレベルじゃないでしょ。ってか最後は普通にディスってたし。
ノン:ただ、ずば抜けた……。だからお願いします。
ナナ:なにもないんかい!
ノン:……ま、私もプロデューサーとして支えて行きますから。ね?
ナナ:えっ今の間はなんですか?
ノン:気にしなくて大丈夫。
ナナ:…はい。…わかりました。
翌日
ナナ:あのー…。
タイガ:なんだ?今僕は、昨日コミケで買ったマンガを読んでいるんだ。邪魔をしないでくれないか?
ナナ:あのー、そんなことよりも…
タイガ:そんなことよりってなんだよ。この命よりも大切な同人誌に対して。
ナナ:ごめんなさい。ごめんなさい。命よりも大事なものをそんなことよりもって言ってしまって。
タイガ:まっ、命より大切って言うのは嘘だけど。
ナナ:嘘かい!だったら、昨日言われた新しいアイドルについて話し合いましょうよ!
3時間後
タイガ:はぁー疲れたー。やっと終わったー。
ナナ:タイガくん。あんた、なんもやってないでしょ!何が疲れたーだよ!まぁ、1週間後にオーディションをやるっていうこととアイドルの方向性が決まったからいいですけど。1週間後絶対にちゃんと来てくださいね。社長も。
タイガ:……うん。
カズ:はーい、カタイノガイイノに行きますね。
ナナ:社長何言ってるんですかってくっさ!アルコールくさ!社長こんな真っ昼間から飲んだんですか?
カズ:しょうがないだろ?
ナナ:何がしょうがないんですか?それと、社長30分ぐらい前に帰ってきてましたけど、もしかして…。
ノン:ナナちゃん。そのもしかしてだよ。この人、カタイノガイイノで、2時間飲んでたの。
ナナ:社長、いい加減にしてください。1週間後にオーディションをやるんですよ!その時は絶対に飲んでこないでくださいね。始まる時間は13時からです。
カズ:えっ、その時間はダメ!
ナナ:なんかあるんですか?ってちょっとすいません。タイガも、入ってこいよ!
タイガ:だって、…
ナナ:あーもーなんなのこの事務所サイコすぎなんですけど。
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