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第2話 サダメ
ナナ:スタートする前に、登場人物だけ紹介しておきます。まずは、社長。名前は、カズ。なんでもかんでもエロい方向に考えるクズでスケベな社長。2人目は、プロデュースをしている、この会社の社長的存在の人物、ノンさん。ただ、引きこもりの性格のため、姿は一切登場しません。小説なのでわからないかもしれませんが。3人目は、楽曲の制作兼この事務所の雑務を行っているタイガくん。2次元のものがとにかく大好き俗に言うオタク。何があってもコミケやコスプレ会などには必ず参加する。そして最後は、この私。ナナ。ここの会社の事務員として雇われた。これだけは言っておきます。この人たちはとにかくクズです。ご了承ください。紹介はこれぐらいにして。では、スタートです。
1週間後のオーディション
ナナ:あのー、すいません。なんでオーディションなのにあなた方がめかしつけてるんですか?ノンさんに至っては、等身大パネルでさえキラッキラしてるじゃないですか。
コンコン
ナナ:あっ、来ました。最後の…あれ?社長。さっきの人で終わって…
カズ:実は俺が呼んだんだよ。
タイガ:本当ですか?
ノン:さすが社長!
ナナ:(なんかやな予感がするんだけど)で、誰なんですか?
カズ:サルッチ。昨日、約束しちゃって。
ナナ:帰って、帰ってもらって。ダメ、絶対ダメ。
ノン:社長、結局こうなんですね。だからこの前いたところも辞めさせられちゃったんですよ。
カズ:あーん?今言う必要あるのかそれ。
ナナ:やめてください。画面の向こうのノンさんに向かって。それより社長、返してきてください。ほら!早く!
デビュー前日の事務所
ノン:タイガくん!社長!どういうことですか?まだ名前が決まっていないって。
ナナ:ノンさん落ち着いてください。とにかく案を出していくしかないですよ。
カズ:案なら出しただろ?なー、タイガ。
ノン:これのどこがアイドルグループの名前ですか!この、「あそこがいい」とか、「まさかーのまさか」とか、これに関しては2次元に出てくる主人公の名前だし!
ナナ:んーー。
カズ:よし!
ナナ:社長、思いついたんですか?
カズ:ああ、思いつくまで風……風水の占い師のところに行ってくる。
ナナ:いや、社長。さすがに無理がありますって、社長、ちょっ社長、本気でいかないでください。社長…。行っちゃった……。私、いいアイデアがあります。「#スター☆ぷろ」です。
ノン:もう時間がない。それで行きましょう。社長には後で私から言っておきます。じゃあ明日。
ナナ:明日ってまだ10時ですよ。
ブツンッ
ナナ:あっ、パソコンの電源切やがった!
タイガ:……
ナナ:黙ってないで何か言って!さすがに何も言われないのは寂しい。
タイガ:じゃあ、"あ"。
ナナ:"じゃあ"ってなんですか。しかも"あ"だけってさすがに雑すぎますよ。
翌日 会社があるビルの入り口
ナナ:社長、そろそろですね。
カズ:あー、あと少しで、”カタイノガイイノ”のポイントが貯まるんだよ。あー、サルッチーー。
ナナ:まだ言ってるんですか?
ノン:そろそろ始まります。
タイガ:大変です。
ナナ:いやっ、おまえのその服の方が大変だろ。
タイガ:そんなのに構ってる暇はないんです。
カズ:どうした。
タイガ:これ!
ナナ:[サルッチへ あー大好き大好きチュッチュッ カズより]ってなんですかこれ。
カズ:なんでタイガこんなものを。
タイガ:間違えた。こっちです。
ナナ:[ミーシャープロの皆さんへ 私とタツは、辞退します。今回の合格を。サッチーとタツより]なんで倒置法?というかさっきのがあまりにもキモくて入ってこなかったんですけど…。これってやばいじゃないですか。
カズ:あのー、それなら。
ノン:腹は背に変えられぬ。
ナナ:背は腹に変えられぬじゃないですか?
ノン:社長、サルッチさんを読んでください。
カズ:OK!{あっ、もしもし、サルッチ?うん。もういるの?}もういるって。{うん。わかった。じゃね、パイパイ。}
ナナ:あっ、無視した。社長。キモッ!
カズ:ガーン
タイガ:社長、それ自分で言うんだ。
ナナ:あれ?でも、1人足りませんよ。
タイガ:いるじゃないか。
ナナ:?
タイガ:いるだろ目の前に。
ナナ:は?いませんよ!
タイガ:目の前って、そういう意味じゃなくて…
ナナ:じゃあ、どういう………!
ノン:そう。そうよ、あなたよ。
ナナ:でも……
タイガ:大丈夫!今回のコンセプトは新感覚アイドル。声だけの出演。これ絶対売れるよ。声だけならいいだろ。
ナナ:でも…。
ノン:あなたの声はとてもいいから。
ナナ:……わかりました。
MC:それでは、ご紹介いたします。#スター☆ぷろの皆さんです。
トモ:いつも明るいちょっとおバカなトモです。
ナノ:あたし、かわいいのー。あたし、綺麗なのー。あたし、ナノなのー。
サルッチ:チンパンジーみたいな顔だけど、優しいよ!サルッチです。
ナナ:あのー、次私ですけど。
タイガ:だっ、だっ、大丈夫。おおおおお落ち着いて。
ノン:タイガ。あなたが一番落ち着いて。ほら、社長を見…。
カズ:ガーン、ガーン、ガーン……
ノン:………ないで、深呼吸して。
タイガ:ふー、はー、ふーーーーー………
ナナ:ちょっと、ちょっと?
タイガ:っっはー!
ノン:深呼吸って言っても限度があるでしょ限度が。
3人:あーはっはっはっはっ!
カズ:ガー‥えっなに?
ナナ:なんでもありません。
MC:さぁー、最後はこの子だ!
ナナ以外のみんな:さぁー、肩の力抜いて、
カズ:イッてこい。
3人:黙ってろ!
運営さん:ではこのマイクに向かってお願いします。
ナナ:はい。すぅー。あなたのハートを鷲掴み。私の名前は、α。
観客:うおーーーー!
MC:以上この4人で#スター☆ぷろとして頑張っていきます。
ナナ:なんですかこれ。
タイガ:まぁまぁ。
MC:続きまして……
会見後
タイガ:ふー、無事終わりましたね?
ナナ:ほんと疲れちゃいましたよ。
ノン:あなた、こんなので満足しててはダメ。これからは午前は事務の仕事、午後は、あの子たちと一緒に練習よ!あっいいこと思いついた。私、#スター☆ぷろのマネージャやります。
タイガ:あのー、僕は?
ノン:とにかく静かにしててくれれば結構です。
タイガ:あ…はい…。
ナナ:あのー、すいません。社長は?
カズ:たらいまー。
タイガ:社長、くっさ!
ナナ:うわ、くっさ。また行ってきたんですか?
カズ:zzzzzz……
ナナ:寝んなよ!もう、ほんとにこの会社、大丈夫なのかな?
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