君と未来を

Bさんの場合

　だけど勇気を出して、ダイレクトメッセージを送った。
その内容が、
『あの日の約束、覚えてる？』
だった。

　忘れられていればこんな訳の分からない一文、スルーするだろう。
だけど万が一可能性があれば。

　ドキドキしながら返信を待った。

　返事が来ても来なくても、送らないで死ぬより、送ってから死にたいと思った。
すごく緊張はしたけれど、達成感が胸に広がった。

　返事が来なければ、最後にもう一度だけダイレクトメッセージを送るのだ。

『好きです』と。
この言葉を最後に言って私は死にたい。

　スマホを持つ手が震えているのに気付いて少し笑った。
私にしては、頑張ったね。