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数学の勉強が終わり「一緒に帰ろ」って
道具を鞄にしまいながら僕を見た君。
余りに息苦しくて
ーーこれが恋なのかも…
そう思った。
「家どこ?」
「古河町ってとこ」
「川向こうの?」
「そう」
初めて君を見た道を今度は
二人で肩を並べて歩く。
不思議な感覚と
「素朴で清楚」って花言葉の
ヒメジョオンに埋もれた土手と
空の間を渡った風が
君の香りをまるで
贈り物のように僕に手渡した。
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