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翌朝ーーーー微かに足元の土が白んでた。
それは冬がすぐそばまで
近づいたことを知らせるように
シャリっと小さく声をあげた。
僕が君の家のそばにある
コンビニの前を自転車で通ると
君が昨日と同じ爽やかな笑顔で
僕に手をふる。
ーーキキーッ
「おはよ」
「どうしたの?」
「タケ君待ってた」
「…」
彼女の出現で僕の暮らしの全てが
変わりそうなことに
立ち止まる思いの傍らで
笑みを我慢する僕。
自転車を降りて
「行こうか」
昨日と同じように自転車を押して
君と同じ歩幅で歩く。
学校まで歩いて15分くらいなのに
昨日と言い今朝と言い
あっという間に終わった一番楽しい時間。
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