2.転校生
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「じゃ、教えて。時間は大丈夫?受験前だから塾とかはない?」 「俺ん家、貧乏だから塾なんて行けないからさ…」 「ごめんなさい。変なこと言って」 「大丈夫、慣れてるから」 僕の家は早くに父親を亡くし、母親が僕と妹の二人を女手一つで育ててくれていた。だから塾なんて贅沢は許されなかった。 「始めようか」 「うん」 そう言った君の満面の笑顔が僕には眩しすぎた。 ーーそう眩し過ぎたんだ。
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