プロローグ

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プロローグ

魔法暦1500年長く続いた世界大魔法戦争が終結した。 それによって世界には平和が訪れた。それ以降戦争を起こそうとする者はなく、お互いが助けって生きており飢えなどに苦しむ人はいない、まさに理想の世界であった。 世界大魔法戦争から500年の時を経てその時は来た。 「アウルーそろそろご飯よー」 「分かったよ母さん!あれ?あれは何?」 アウルは見た事のない光景を目の当たりにした。 「お母さん、空から何か降ってくるよ?なんだかキラキラしてて綺麗だなぁ!神様みたいな物も降ってくるよ!」 アウルは率直な感想を述べた。 それを聞いたアウルの母は空を見上げ言った。 「まぁ綺麗ねぇ、何が起きてるのかしら……まさか!!アウル!逃げて!早く!」 空を見たアウルの母は気づいてしまった。空から降って来ているキラキラの正体が攻撃魔法である事に。 次の瞬間アウルの視界が真っ白になった。 空からは大量の魔法と神が降ってきた。魔法で家などは燃やされ町は火の海と化した。神は地上に舞い降りてくるなり、目に入った人間を次々と殺して行った。 「ギャハハハ!ゴミ共がぁぁぁ」 「た、助けて下さい、どうか、どうか命だけは…」 「ゴミを生かしておく理由が何処にある?」 「やめてくれぇぇぇぇゲェハッ」 視界を取り戻したアウルの目の前に広がっていたのはそんな光景だった。 「キャァァァァ助けてー助けてよぉぉ」 「うわぁぁぁ来るな来るなぁぁぁぁ」 「怖いよぉお母さんお父さん!」 その光景はまさに地獄だった。老若男女、四方八方から悲鳴が聞こえてきた。 「母さん!何処なの!?早く逃げないと!」 アウルは叫ぶ。そこで全身に火傷を負い倒れている母を見つけた。 「母さん!!大丈夫!?しっかりして!!」 「アウル!!走って逃げなさい!さぁ早く!」 「何を言うんだよ!母さんも一緒に逃げるんだ!」 「駄目よ!私を置いて行きなさい!私はもう助からない!貴方だけでも生き延びるのよ!」 「そんな事出来ないよ!!」 「アウル…ごめんね…」 アウルの母の体はダメージを負い殆ど動かなかった。しかし、子供を生かすため最後の力を振り絞った。 「『抱擁(エンブレイス)(ウインド)』アウル!強く生きるのよ!!」 アウルの母は彼に魔法を放った。 「かあさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」 アウルはその魔法によって飛ばされた。 魔法によって飛ばされている中、最後に彼は目にした。 大好きだった母に神が近づき、無惨に首を切るのを。 母の首を切った神の顔を忘れる事は無いだろう、満面の笑みだった。 「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」 アウルは泣きながら叫んだ。 そして力の限りを振り絞って言った。 「殺してやる ぶち殺してやる!俺の大切なものを奪っていった神々を俺は絶対に許さない!」 その日彼は誓った。 「神々への復讐を」
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