プロローグ

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プロローグ

この世には三つの種族が存在する。 1つは特殊能力と獣の魂を持つ‘獣人種族 ’  二つ目が特殊能力を持つが、獣の魂を持たぬ’半獣種族 ’  三つ目が何も持たぬ’人間種族 ’だ。 世界の人口の7割を人間種族が占め、半獣種族が2割、獣人種族は1割程度しかいない。希少な獣人種族は、世界を動かす特権階級に属し人類にとって重要な役割を担っていた。 獣人と半獣は、種族の均衡を保つ為人間と深く関わらない組織を築いており、一般では’極道’と呼ばれるそれが2種族のみで構成された組織だ。六花連合会を中心として、東と西に一大勢力を置き、東では桜花会本家鷲頭組、西では百花会本家蛇沢組がそれぞれの区域を管理している。 また、各傘下に属する組は’神器 ’と呼ばれる武器を代々受け継いでおり、跡目を継ぐ者はこの神器を操る事が出来る事、成人している事など厳しい掟があった。 獣人の繁殖能力は低く、子孫を残そうという本能が他の種族よりも強い。それゆえ性に対して奔放な者が多く、自分の’雌’を巡って争いが絶えない事は、獣人にとって悩みの種でもある。
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