二節 王都

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二節 王都

冬夜と刀亞は道中で助けられた、ロンド率いる冒険者チーム『銀翼の剣』と共に王都へと向かっていた 刀亞『王都ってここからどれくらいなんですか?』 ミラ『えっとね!えっとね! お昼頃にはね!着くと思うよ!』 ロンド『そうですね。 途中で魔物も出てきますが、この辺の魔物は下級の物なので心配ないでしょう。』 刀亞『そうなんですね。 さっきの...えっと...緑色のやつとかですか?』 ガルド『うむ。 その他にも、ゴブリン、ウルフなどがいる。』 冬夜『(他にも魔物?っていうのがいるのか。 だけど、今の俺と刀亞の装備だと倒すのは難しいだろうな...)』 ロンド『1つ、質問しても?』 刀亞『あ、はい。』 ロンド『あなた達が持ってる...その剣?みたいのは何ですか?』 ガルド『我も気になっていた。』 ミラ『あたしも!あたしも!』 刀亞『ああ、これは竹刀っていうんです。』 ロンド『竹刀...? 聞いたことの無い武器ですね。』 刀亞『これは武器というよりも、修練用の剣ですかね。』 ガルド『ほう。修練用とな。』 刀亞『剣道っていう、武術?の修練用です。』 ロンド『剣道...やはり、私達には分からない ですね。』 刀亞『良ければお見せしましょうか? 助けて頂いたお礼になるかは分かりませんが...』 ガルド『是非!頼む!』 ロンド『すいませんね。 ガルドはこういう物には目がなくて... いわゆる剣術バカというものなのですよ。』 ミラ『ガルド!バカ!ガルド!バカ!』 ガルド『あまり人をバカ呼ばわりするでない!』 刀亞『じゃあ!早速! 冬夜!お願いね!』 冬夜『なっ?!何で俺なんだよ!』 刀亞『さっきから、私達ばかり話してる でしょ? 少しは貢献しなさいよ!』 冬夜『わ、わかったよ...』 冬夜は自分の竹刀袋から竹刀を取り出し、 素振りを披露した 刀亞『(やっぱり、冬夜の素振りは綺麗ね。)』 冬夜『これぐらいで良いですか?』 ガルド『うむ! これは見事な素振りであった! 素振りだけでも、お主が剣道とやらに多くの時間を費やした事がわかる! お主は良い戦士になりそうだっ!』 冬夜『あ、どうも。』 ロンド『しかし、魔物と戦うのであれば竹刀とやらでは、いささか戦力不足でしょう。 ガルド!余っている剣はありませんか?』 ガルド『それならば、これが良かろう。』 ガルドは冬夜と刀亞に剣を手渡した 冬夜『(重い...)』 刀亞『これ...結構...重いですね...』 ガルド『まあな。 だが、その重みは命を奪う重みだ。 それを心して剣を振るうのだ。』 冬夜『命を奪う重み...』 ロンド『さあ!皆さん、王都までまもなくですよ! 先を急ぎましょう。』 ミラ『ゴー!ゴー!』 冬夜たちは王都を目指して足を進めた 道中、幸運なことにスライムやウルフと いった魔物達とは出会うことは無かった そして、冬夜たちは遂に王都へと到着した          次回        冒険者デビュー
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