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DAY3
拓真の腕の中で寝てたのに、
やっぱり自分の部屋…。
昨夜の名残が体に残ってる気がする、気だるい朝。
このまま諦めてやり過ごすのか、
何かしら元に戻る方法があるなら?
「話がある。夜いつものとこで会える?」
陸に連絡した。
オカルト話は、陸に相談するに限る。
あ!木曜日は、陸の方から話があるってLINEが来てたんだ…
その日のイベントは、詳細が変わっても実行されるという事か。
拓真からもLINEが来てた。
「昨日まで目の回る忙しさ~」
月曜日~水曜日まで通常の放送プラス拡大番組の収録で大変だったと。
今は、木曜日。
私が昨日会った拓真は、金曜日の彼。
頭がおかしくなる。
陸に会うまで家に居てグルグル考えててもしょうがないので、会社に行く。
業務は山盛りで疲れるが、体を動かしていた方が気が楽だ。
終業後再びLINEを開くと、陸から時間の指定がきてた。O.K.スタンプを送る。
一旦帰宅して、母の作った夕飯の残りを食べてると、
「貴女、アレやるの?」
「へっ?」
「お父さんお母さん、今まで育ててくれて有難うございますってやつ」
啜ってた鍋焼うどんが、うっかり出そうになる。
「…言ってほしいの?」
「別に。お祖母ちゃんにならともかく、私達は感謝される事してないしね」
だよね。
「貴女は、手がかからなかったから…でも一人娘だし、お父さんにはシテあげて」
「…ご馳走さま」
待ち合わせの時間だ。
私はいつものコンビニに向かう。
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