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不器用な親子のその後。
あれからもう半年が経った。あの日は確かに父さんとの距離が少しだけ近づいたように思ったけど、元々二人の生活がずれているせいか、やっぱり顔を合わせるのはまだぎこちなかった。
でもあたしは料理と花に興味を持つようになったし、父さんは最低限の残業しかしないで健康を意識してくれるようになったの。
だからきっとあの日、あの時は、ああしてよかったんだって今でも思う。高宮にはたくさんお礼しなきゃ。
「ーーただいま」
ガチャっと玄関の扉が開かれる音と、同時に聞こえた声に、ハッと顔をあげる。慌てて後ろを向いて「おかえり!」と叫んだ。一拍置いて、笑うような声が聞こえた。どうやら二人いるみたい。
まだ料理の完成度はいまいちだけど、早く食べてもらいたいな。
ワクワクしながら、今日もあたしはそのリビングと廊下を繋ぐ扉を気にするのだった。
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