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もしかすると私が今いるのは、さっきまで私がいたコンビニとは別の場所なのかもしれない。
私は目についた飲食物を手当たり次第にカゴへ入れていった。菓子パン、プラスチック容器のカフェオレ。味の同じチロルチョコが三つ。飴が二袋。カップ麺や冷凍食品もあったが、調理する手間を考えてそのままにしておく。
カゴをレジへ運び辺りを見回すも、店員が見当たらない。
「すみません」
他人事のような自分の声は、重い静寂の中へ飲み込まれた。
「すみません」
店員が現れる気配は感じられない。
私はバッグからメモ帳を取り出しそれを一枚破り取ると、カゴの中の品物の品名を、その紙へ書き連ねた。
その後、値札や商品棚のから品物の合計金額を算出し、それを千円と一緒にレジの上へ置く。
お釣りを貰いたいところであったが、開きっぱなしになっているレジスターの中身は空っぽのため、諦めるしかないようだ。
レジの内側に入る際に、もう一度声を出した。しばらく待ってから店員がやって来ないのを確認すると、中へ入ってビニール袋を貰い、そこへ品物を入れた。
そうしてあまり腹の満たされそうもない食品を手にぶら下げて、外へ出た。空腹はおさまってしまっていたが、何かを口へ入れたいという欲求は残っていた。
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