狐火門

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狐火門

円城寺 紫乃舞(えんじようじしのぶ) 100年つづく老舗、呉服屋 『 由良富 』 呉服屋の大旦那(父上)が亡くなり、二十歳前の紫乃舞が跡を継ぐことになってしまう。 それから、五年必死になって家業を営んできた。 男っ気無しの紫乃舞を心配してか? 親戚筋からは、婿養子を貰えと散々な追求してくる。 紫乃舞は、そんな親戚が嫌になって、来る縁談も断っていた。 この夜、紫乃舞は、気晴らしにと狐火祭に行ってみることにした。 和良比神社の鳥居から、登り階段に数百もの灯籠が並んでいる。 その階段を見ていると幻想的でなんとも言えない美しさである。
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