ちょろいオッサン

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 リョウの喘ぎ声に耳を澄まし、高まり具合を見極めて、口を離す。 「あっ」  残念そうな吐息がこぼれる。  見上げれば、目元が興奮で上気していて、熱っぽく潤んでいる。 「ベッドに行きましょう」  タオルを頭からかぶせ、さっと全身の水けをふきとって、ガウンを着せる。  徹也もガウンをまとって、肩を抱くようにベッドへと(いざな)う。  ベッドの縁に腰かけたリョウを後退りさせて、そっと枕に頭をおろさせた。  自分は膝でにじり寄りながら、こっそり“お道具”を引き寄せてから、リョウの脚の間に納まって、ガウンの前を開いた。  リョウは今更にガウンを寄せて隠そうとした。  その恥じらう感じが、徹也をそそる。 「自分でします? うまくできるか見てあげますよ?」  リョウは爆発しそうなほど真っ赤になった。 「そ、それは嫌だ」 「ここまできて何が嫌?」 「つ、妻にもしてみせたことない」  徹也はそっと笑って、リョウの内腿に手を滑らせた。 「他には何をしてもらってない? ホントはしてもらいたかったのに奥さんには恥ずかしくてお願いできなかったこと、他にもあるでしょ? したら気持ちよかったはずのこと」  徹也の手の動きに、じれったそうに腰が浮く。 「ふ、フェラ、して」  それを言うのも恥ずかしさの限界と言わんばかりに震えていた。 「それはもうしたよ? まだ足りない?」  わざと言う。 「もっと…」  徹也は隠そうとしているリョウの手をそっとはずしてガウンをすっかり脱がした。  腹筋には、かつてしっかり割れていたのだろうと思われる筋があって、徹也はそれをそっとなぞった。 「奥さんはどんな風にしてくれてたの?」 「…ない」 「なぁに?」 「誰にもしてもらったことない」 「だから?」 「して…、フェラして欲しい」  もう少し焦らそうか、と思ったが、リョウの目に涙が浮かんできたのをみて、黙って股間に顔を埋めた。 「はぅ」  不意に力いっぱい吸い上げたものだから、リョウは一瞬くの字になった。 「くっ、あ、はぁ、んぅん、ああ、もっと、…もっとお」  ビジネスホテルの壁の薄さを気にしているのか、控えめの声だったが、激しく喘ぎ始めた。  徹也は手探りでサブバッグを引き寄せた。
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