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「べっつにぃ?食べたいんやったら自分も食べたらええのに、って思って」
「さっき言うたやん、ダイエット中やって!」
千世が怒りに任せてテーブルに置いていたグラスを持ち上げると、それまでグラスの中でくるくると回っていた氷が突然の制止に急ブレーキをかけられ、その反動で中身のアイスコーヒーが大きく波打ちグラスを超えて千世の太ももを濡らした。
「つめたっ」
「あーあー、もお、なにしてるん」
将生は「すいませーん」と間延びした声で店員を呼び、それに対して千世は申し訳ない気持ちからか将生に向かって小さな声で「・・・ごめん」と呟いた。
「なんなん、おんなのこ前?」
「・・・ちゃう」
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