昼星の駆ける空

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彼は夜空を見て頷いた。 「見てもらえなくても、確かに存在している。それが大切なんだよ、きっと。」 そして笑った。直視できないほどに眩しく、そして痛々しい笑顔だった。 「本当はペルセウス座流星群を見せてあげたかったんだけど、あまり遅くなっちゃうとまずいよね。吉田、家遠いだろ?」 スマホを見ると既に9時を回っていた。 「北川、今日はありがとう。流れ星よく見えると良いね。」 校舎に入る時振り返ると、彼が手を振ってくれた。人間になんか、興味なかったのに。 最寄駅から家までひた歩く。 ふと空を見上げると、つうと星が一筋流れていった。
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