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 「どうだ止みそうか?」  亜羽田流風(あはたるか)が汗だくで僕に答えを急かす。僕の計算では、あと10分もすれば星は全て降り終わる。だけど、その確信が持てなくて、黙っている。  「どうした(さかき)?計算終えてないのか?もうこの吸星(きゅうせい)機もそんなに持たないぞ。もしあと30分以上掛かるなら応援を呼ぶ必要がある。どうだ?あと30分で終わるのか?」  僕は10分以内に終わる自信はない、だけど30分以内なら間違いない。  「30分以内なら問題ありません。星は30分以内に止みます。」  僕が言うと亜羽田さんは安堵の顔をした。  それから星は暫く降り続いたが、9分後に降り止んだ。計算は間違ってなかった…  「今回も何とか無事終わったな」  亜羽田さんは疲れているようだ。無理もない今週だけで3回も出動した。僕は亜羽田さんの側でただ計算をしているだけでクタクタなのに、亜羽田さんの場合はもっとだろう。人の命に関わる仕事をしている緊張感に加えて体力も使う仕事なのだから。  亜羽田さんは地面に(こぼ)れた星のカケラを拾い終えてた。  「さあ、榊戻るぞ」  亜羽田さんは前機種よりも大きくなった吸星機マックス3号を運転しながら基地へと戻って行く。僕は愛車のオートライトピカに(またが)り亜羽田さんの後を付いて行く。  
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