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 中央基地に着くと、赤い制服を着た男達がぞろぞろと到着していた。その中には亜羽田さんと同じ吸星機マックス3号に乗りながら帰ってくる者もいた。  吸星機は僕たちの中でも最も優秀な者たちが運転することが許されていた。今、その資格を持っている者は亜羽田さんを含めて8人いる。  ここにいる他の皆んなも吸星機運転手の卵であり、実力と知能次第では皆んなにその可能性がある。  だけど僕はその可能性が皆無だ。  男達が控え室やシャワー室へ向かっている。今日の出動は体力的にもキツかったに違いない、ここ最近の降星量(こうせいりょう)と比べると星の数は倍以上だった。  男達が疲れた汗を流しに行っている間、僕はというと基地の中心地に位置する休憩地でひたすら今日のデータを整理しているだけだ。  「おお、蓮見。まだ帰らないのか?」  吸星機マックス3号の清掃作業が終わった亜羽田さんが戻って来た。  亜羽田さんは手にタオルを持っている。どうやら、これからシャワー室に向かうようだ。  「おまえ、いつまでも仕事してないで早く帰れよ。彼女待ってるんだろう?」  亜羽田さんはいつも僕に気を使っている。僕なんて計算しか出来ないような無力な男なのに。
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