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お金を増やそう!
朝7時に起きるとビィクトリアさんも目を覚ました。
「おはようございます!朝ご飯食べたら用事があるので出掛けますね!」
冒険者の装備に着替えてからユウトとバリスさんの手錠を外す。2人とも良く眠ってる。キッチンに行き、300ゴールドを渡し朝食を注文した。午前中は魔法でスライムを狩りまくる予定だ。
草原に着くと綺麗な花が辺り一面に咲いていて、ボルネオ・オオスイギュウ達が草を食べている。大きいスイギュウに近づき、首に一撃放つ!
「えいっ!」
スイギュウは横たわり大量の血を流す。剣を横に払って鞘に戻した。ツノを剥ぎ取り、各部位を1キログラムずつ剥ぎ取り血抜きをしてからアイテムボックスに仕舞う。
「お客さんが来ましたね。」
様々な色のスライムが大量に集まって来る。魔法で倒そうと魔力を練る。
「ファイヤーーーー!ボーーール!!」
魔法は一方通行に飛んで行き、草木を薙ぎ払う。魔法が通過した場所にはコアが無数に輝いている。うーん…効率が悪いかも。広範囲に攻撃を与えたいな。
教会でシスターは教えてくれた…魔法は奇跡で無限の可能性を秘めていると!魔力を操作してスライム達を包む。燃えろ。
「大炎上‼︎」
私は何故か恐ろしい言葉を口にしていた…!
スライム達を包んだ炎は近付いて来るスライム達を次々と巻き込んで行く。断末魔を上げながら。声が聞こえ無くなると炎は消えた。燃やす対象が居なくなったみたい。可愛いスライム達の苦しむ姿を見ていると胸を締め付けるような痛みが走る。草原は焼土となった。通りかかる冒険者達は目も合わせてくれずに足早に去ってる。野次馬が居ない…無関心なのかなぁ?注目されるの嫌だから、別に良いけど♪
コアを魔法で集めて、マジックボックスに仕舞う。楽ちん!昨日の苦労がウソみたい。ギルドで換金すると、コア1500個分で30000ゴールド稼げた!所持金は32700ゴールド!時間が余ったからお昼ご飯を買う為に出店を見てまわる。可愛い花があしらわれている財布に目が止まる。財布が有れば、いちいち魔法を使わずに済むしマジックボックスの中に普段使わないお金を入れて置けば盗られないし貯金ができる。それと、花が可愛い!
財布は1000ゴールドだった。1700ゴールドを財布にしまい、30000ゴールドは貯金!食べ歩きをしたら、財布の中身が1000ゴールドに…。食べ物が美味し過ぎる! 時計台を見ると集合時間、10分前だった。
無事にみんなと合流してギルドに行き、依頼を探す。
「近場の狩場である草原関係の依頼が消えてるな…。」
「少し遠いですがボルネオ・大森林はどうですか?」
「良いね!直ぐ、蜂蜜を採りに行こう!」
ユウトが必死に受注料の低い依頼を押す。野営がしてみたい!
「蜂蜜、好きです!行きましょう!」
話しが纏まり、旅に必要な物の買い出しをする。私は塩とナイフを買う。塩、300ゴールドでナイフは150ゴールドで残金は550ゴールド…。ついでに砥石も50ゴールドで買う。他のメンバーはバリスさんしか購入していなかった。
「よし、行こう!」
よし、行こうじゃねえよ(笑)私達は財布かよ(笑った)
大森林を目指していると、川が見えてくる。肉のストックしか無い。釣りとかして魚を獲りたい!
「蜂蜜採取の前に魚を釣りませんか?」
「…早く依頼を終わらせたいな。」
ユウトは蜂蜜をご所望の様ね!
「まぁ、待て。スミスの事だ、何か策があるのかも知れん。」
流石、バリスさん!
「絶対に必要な事です!魚を手に入れ無ければ、きっと後悔をする事になるでしょう。」
言い過ぎかなぁ?肉ばっかりだと体重が気になる…。まずは釣りに必要なものを集めないとね?釣り竿から!
「まずは釣り竿にする木の枝とツルを集めてください!」
4人で手分けして探す。私は針になりそうな薔薇のトゲとミミズを集めつつ、竿とツルを見つけた。
釣り竿を作ってトゲにミミズを付けてメンバーに渡す。
釣りが始まってから静かな時間がゆっくり過ぎる。まだ空は明るい。じっくり待つと、掛かった!
「よし!来た!」
「来ましたわ!」
「…ついに来たか。」
みんな、一気にかかるのね(笑)
最初の一匹目を釣り上げた後が凄かった!面白い様に釣れるの!レッドバスやニジマスが大量に釣れた。夕飯が楽しみ!
釣りラッシュが終わり、しばらく歩いていると目の前にはジャングルが広がる!
「着いたな。」
「さっさと終わらせよう!」
「すんなり行けば良いですわね…」
「やっと着きました!」
ビィクトリアさんが何かを心配している。どうしたんだろ?私達はジャングルの中をひたすらに進んだ。周囲はかなり薄暗い。
蜂の巣が点在する木を見つけた。
「あったー!」
「有りましたわ!」
「…。」
「…。」
何か出て来そうだから、さっさと集めないとね。依頼された量とプラス換金用の蜂蜜をユウト達が集めて、個人的に使う蜂蜜をボックスに仕舞うと唸り声が近付いて来た!
「熊?」
「あっアレは!」
「キングベアだな。」
「素材を換金すれば、お金になりますね!」
「いくら⁈」
「討伐依頼が無ければ、素材だけで10000ゴールドになるかと思います。」
私はヒーラーとして後方に待機する。ユウトがベアに向かって魚を投げまくった。
「ユウトさんの夕飯、魚抜きね?」
「え?」
ベアが魚を食べている時に三人でめった打ちにしていた。牙や爪を破壊して、皮膚や肉をえぐり、さらに多くの怪我を負わせる。ベアはバタリと倒れた。三人は疲労のあまり座りこむ。私は素材の回収をする。
「肉はボロボロで売れません。今、頂きましょう!」
「「そうだな。」ね。」
川魚一匹とベア肉を焼いて食べると、日本に居た頃を思い出し涙が頬を伝う。懐かしい味‼︎塩が良く効いてる。ユウトは肉や魚をひたすらに焼いていた。可哀想だから魚を1匹譲ろう!
「ユウトさん、ニジマス一匹あげます!次からは食べ物を粗末に扱わないで下さいね?」
「ありがとう!」
焼肉のタレの匂いがバリスさんから流れてくる。さっき購入したものだ。彼はニコリと笑った。
「さっさとみんなで大量の肉を頂こうか。」
ボロボロになっていなかった部分の肉をボックスに仕舞う。外はもう暗い。今日は野営だ。
貯金30000ゴールド!財布の中身は500ゴールド…
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