265人が本棚に入れています
本棚に追加
それから五日。お通夜とお葬式に参列しても智樹が亡くなった事が信じられない俺は、部屋の天井をジッと見つめていた。
フェイスブックを開き、智樹のページにアクセスする。毎日こまめに更新していた智樹の日記は亡くなった五日前で止まり、そこに多数のコメントが寄せられている。
そのコメントを読んでいる内に涙が溢れだした俺は、智樹のページから出て自分のページに戻る。
その時、友達かもしれませんリストに見覚えの無い女の顔があることに気付いた。タッチしてその女のページに飛ぶが、年齢も経歴も非公開になっている。何故か友達の数もゼロだ。
友達かもしれないリストは共通の友達が一人でも居ないと出て来ないはず。システムの誤作動だろうと特に気にすることなくフェイスブックを閉じた。
ただ、その女を何処かで見た記憶が頭の片隅にあった。街ですれ違った人が似ていただけかもしれないし、話したこともない同級生かもしれない。
まさか智樹にメッセージを送った女じゃないよなと思いながら再びフェイスブックを開くと、一通のメッセージが来ている事に気付いた。
タップして開くと、何処かで聞いた覚えのある文字が並んでいる。
【久し振り。今夜会いに行くね】
最初のコメントを投稿しよう!