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「これ、誰が教えてるの? カーラ?」
「近所のお爺さんが教えてくれるの。わたしなんか全然ダメなんだけど、男の子ってすごいなぁって」
「歳かな……タカシが眩しい」
「やまちゃんにもそんな種目があるんだ」
真剣に遊んでいるやまちゃん、ほんとに可愛い。
わたしはくすくす笑ってしまう。
「あ、ご飯はわたし作っちゃうね。そのまま遊んでて」
やまちゃんて、子どもにもてるのわかる。本気で遊んでるからだよね。
ふたりを見ていてとっても幸せな気分になったので、夕飯を食べながら、わたしは口に出してそう言ってみた。すると、
「……やっぱり、ガキっぽい? カーラから見てもそう思う?」
あれれ? そこがやまちゃんの魅力だと思うんだけど、もしかして少し気にしてたりするのかな。それか何か言われたことがあるのかな?
「ううん、とっても素敵。そこわたしに足りないとこだから見習いたいなーって思ってる」
「うん? カーラはもう、十分できてると思うよ」
そうかな……。
やまちゃんが言うには、わたしはこうやって、にこにこ見守っているだけでもいいんだって。
そうなのかな?
「いい、いい。遊びをリードなんてしなくても、のびのびできるでしょ。あったかく見守るだけでいいんだって」
「そっか」
そう考えたら、わたしにもちゃんと子育てできてるってことなのかな。
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