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1. “学校一のモテ男” 三年六組 朝霧 翔
朝だって云うのに、この学校の女子生徒達は実に元気が良い。
学校一のモテ男 三年六組の朝霧 翔の周りを囲ってはキャッキャとはしゃいでいる。
“朝霧センパイのタイプってどんな子ですか?”
“んーーとね、黒髪の清楚系かな〜”
“エー、朝霧センパイも清楚系ってゆーの〜”
“男子ってみんな清楚系好きだよねぇー”
“ほんと、みんな好き。”
“清楚系の女こそビッチだったりするのにぃー”
“““ねぇーっ”””
“はははっ、女の子にはもの凄く不評なんだね。”
“でも先輩が好きって言うなら...黒髪に戻そうかなあ。”
“じゃあ、私も黒髪に戻そっかなあ〜”
“私も〜。”
高橋 和泉は教室の窓から朝霧先輩とその周りを囲う女子達のやり取りを覗き込みながら、深い溜息を吐き出した。
「やっぱすっげーよな、朝霧センパイ人気。俺も一度で良いからあれくらいモテてみてーよ。な、稜夏。」
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