灰かぶり騎士

1/22
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
昔むかし、ある村の外れに少し変わった男が住んでいました。 村人に何度止められても立ち入り禁止の森に毎日足を運び、薬草を持ち帰っては切り刻み、他の薬草と練り込み、油でカラッと揚げていました。彼は薬草の効能を調べている料理好きの医者でした。26歳でした。揚げ物が大好きな彼でしたが、スラッとした身体で背が高く、メガネを外せばまあまあイケていました。 彼も昔は村に居を構えていたのですが、家からは常に薬草を煮た嫌な臭いが漂い、村人から嫌がられていました。そしてついに追い出されてしまいました。 森の近くに住んで10年、彼はまだ目標の「美味しい薬」を完成させることが出来ていませんでした。 今日も彼は薬草を探しに森へ行きました。そして、いつの間にか迷ってしまい帰れなくなってしまいました。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!