灰かぶり騎士

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太陽が沈み、森も明るさを失っていきました。 天かすをたくさん食べた野鳥やリスやうさぎ、虫たちが口々に「ごちそうさま!」と医者に言いながら去っていきます。こんな状況ではあるものの、医者は素直に喜びました。 「美味しいから全部残さず食べたいわ」 「全部は持ってこれないよ、大切な薬だもの」 声の主を探そうと暗闇をよく見ると頭が3つもついている熊がいました。びっくりです。 しかも背中には黒いドレスに身を包んだ女性が乗っていました。 「魔女!?」 「ウチの子にたくさん食べさせてあげたいからもっと持ってきてちょうだい。体にも良さそうだわ」 「まあ、薬草を揚げましたからな……」 医者は褒められてつい普通に返事をしてしまいました。 魔女に出会って生きて帰れる者はいませんでした。だから森は立ち入り禁止なのだと村の人は言っていたのです。
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