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金曜日の仕事終わり。
家路につく電車の中で週末の過ごし方について悩む。
先週末に5年付き合っていた彼と別れた。
長く習慣付いた週末の過ごし方から解放されて、嬉しさは微塵もない。
結婚もそう遠くはないかも。そう思っていたのに。だって5年だもの。そりゃそう思うだろう。
でも結婚の話が進まなくてもいいのだ。
私はただ、彼にとって必要な存在でありたかった。
じんわりと迫り上がる涙を誤魔化すために、寝たふりをしてやり過ごす。こんなとこで泣いてたら馬鹿みたいだ。
小娘の失恋じゃあるまいし。
そして私は改札をタッチした時に決めた。週末は腐る、と。
電車から降りて徒歩で家まで。途中でコンビニに寄って、ダラダラと腐って過ごす週末の準備をする。
もはや食料はインスタントとお菓子でいい。あとアルコール。頼みのアルコールだ。月曜日の朝からはまたちゃんとする。自分に言い訳しておいた。
はぁ…。
何度目か分からないため息を吐いて、早くもダラけだした体を頑張って引きずる。
もう少しで家だ。もう見えているだろう。あとちょっとで着く!頑張ろう!
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