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光子おばあちゃん曰く、私は結婚するらしい(初耳なんだけど!)
翌日は土曜日で仕事も休みだし、いつも通りなんの予定もなかったので昼過ぎまでゆっくりと眠るつもりだった。
しかし至福の時は母の一声によって突然打ち切られた。
「モモ、起きて!これから光子おばあちゃんの病院に行くわよ!」
そんなに急いで会いに行かなきゃいけないほど容態が悪いのかと慌てて飛び起き、急いで出掛ける支度を整えて、両親と一緒に光子おばあちゃんが入院している病院へ向かった。
光子おばあちゃんは父方の祖母で、15年前に祖父が亡くなってからは伯父家族と同居していたけれど、半年ほど前に病を患い入院生活を余儀なくされた。
そして車の中で、「光子おばあちゃんにまた治療の難しい病気が見つかって医者から余命3か月の宣告を受けた」と父から聞かされ、私は大きなショックを受けた。
初孫の私は小さい頃からずっと光子おばあちゃんにとてもかわいがってもらっていたし、私も優しい光子おばあちゃんが大好きだから、もっと長生きして欲しい。
もし光子おばあちゃんが元気になるのなら、私の大事なものと引き替えにしてもかまわないとさえ思う。
ここ最近はあまり頻繁にお見舞いに行っていなかったことが心苦しい。
もし話もできないほど容態が悪くなっていたらどうしようとか、私のことをちゃんとわかってくれるだろうかと不安が募る。
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