薄紅の恋

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掛けられた言葉に少しだけ緊張してすぐに頭を下げた。 「読みました。でもごめんなさい。わたしには気になってる人がいるので……」 「え?」 学生さんは一瞬で顔色を変えた。 断られると思ってなかったようでその目が凍りついてた。 「でも、好意はとても嬉しかったです。ありがとうございました」 会釈してカウンターへともどってくと、真由さんと明さんがそれでいいよって頷いてくれた。 好きでもないのに付き合うこともできないからこれでよかったんだ。 真由さんと明さんは優しく微笑んでくれた。 初めてのアルバイト。 いろんなことがあっていろんなことを学んでく。 真由さんと明さんのところでアルバイトできて本当に良かった。 カランコロン 店の入口のチャイムがなった。 「いらっしゃいませ」 ここはみんなが寛いで優しくなれる場所。 ずっとずっとここで働き続けたいって思った───
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