薄紅の恋

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「……美羽ちゃん?」 明さんがわたしの顔を覗き込んだ。 顔が熱くなったのを気遣ってわたしの頬に触れた。 そうしてるうちに、つられるように明さんの顔が赤くなった。 「それ、……なんだか反則なんだけど」 「は、反則っ?」 「なんて言ったらいいか、……そんなふうに見られると照れるから」 明さんは横を向いて首の後ろを掻いた。 「なんてな、そんなわけな、」 ドキドキが止まらない。 その通りだったから。 顔を上げた明さんと目があった。 その時、 「美羽」 低く通る声がわたしの名を呼んだ。 振り向くと、 「……パパ」 厳しい表情をしたパパが門柱に背を預けて立っていた。
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