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訪問者の彼は荷物をまとめると、ジョーイに帰りの挨拶をした。
ジョーイが握手を求めて、手を差し出す。その手を見つめながら、彼は頭を下げて部屋を出て行った。
「凛の日本でただ一人付き合ったことのある男性だよ」
ジョーイは僕に教えてくれた。やっぱりビンゴだ。
僕はその時、初めて嫉妬という感情を体験したんだと思う。
アイツに凜は渡したくないと。
多分、ジョーイだって同じ気持ちだったと思う。
「凜をいずれ、彼の処に帰さなきゃいけなくなるんだろうな」
僕はジョーイの自信の無さそうな表情を初めて見た。
凜にはこれから先、長い未来がある。ジョーイの終わりは迫っている。
結局、生き残った者が勝つのか。
だったら。
最終的な勝利者は僕。。。。だよね。
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