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エレキギターを演奏するロボットを則夫は開発した。人間の姿をしたロボットだ。身長一八〇センチのロボット。
そのロボットはマネキン人形のような姿をしていた。
そのロボットにエレキギターの演奏をさせてみた。
演奏する曲は則夫の作った曲だ。あまりむつかしくないハードロック調の曲だ。パンク調の曲のようでもあった。
そのロボットはエレキギターの演奏を始めた。
ストラップを使って、肩にエレキギターをかけて持ったロボットに演奏させた。
ストラップとはギターを肩にかける帯状のものだ。ストラツプを作る素材は革だったり合成皮革だったり布だったり合成繊維だったり、金属製のものもあった。
ロボットの体が滑らかに動くかのように言えた。でもぎこちない動きに変わってしまった。
そのロボットはその一曲を最後まで演奏することは出来なかった。
則夫は残念に思っているようすだった。でも則夫は残念がることを意識していなかった。
残念ということを知らない訳ではなかった。でもある意味残念ということを知らなかった。
自覚がないというより自覚があった。と言うか残念がる能力がないというのか、則夫にもよく分からなかった。
でも則夫には本当に思えるのだろうか。則夫には判断できなかった。というより必要のないことなのでそういう思考はしなかった。
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