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知っている良くんが、増えていく。 「俺は気付いてる。試合中、蓮井さんをチラチラ見ている事を!」 「そりゃ、彼女が来てるんだから見るでしょ。高橋さんだって、奥さん見てるでしょ」 「俺は咲だけを見てるわけじゃない!見に来てくれたみんなを見てる!」 「ハイハイ」 さらっと咲にあしらわれる。 この夫婦のテンポだ。 「咲と充さんが仲良しなのは分かってますから」 「ふふっ。2人も仲良さそうで、よかった」 ダイニングテーブルの向かいに座る2人が、ニヤニヤとこちらを見ている。 昼前に一緒にお邪魔した時から、かれこれもう、3時間近く、今日はずっとこんな感じだ。 咲に報告した日から、ツーショットがみたいと繰り返し言われており、ある程度覚悟してきたが、気恥ずかしい。 「おかげさまで」 良くんはしれっとしている。
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