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これは、アオの「ウソ」である。
ウズミネは、シルラ援軍を出したいと思っているが
ムナカタ衆が分断している、が真相で
アオはそんなことは分かっていた。
が、さらに続けた。
「つまり…
ウズミネの考える、ムナカタの「国」とは
オオキミのお考えになる倭とは
全く別のところにあるのです。
彼らの国は「波の上」です。
彼らにとって、シラもペクチュも倭も別はない。
どこと戦をしても得なことは一つもないと思っているんです」
しばし考えて、アオは続けた。
「女神のことは様子をみましょう、が、
シルラ出兵はもう考慮の余地はございません。
ウズミネの答えなど待たずとも、
援軍は出発させるべきです。」
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