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「あっ、そろそろ星が出そうですよ!」
「お前も敬語いらねぇよ。」
「いえ、クセなので。こっちの方が喋りやすいので大丈夫ですよ。ありがとうございます。」
「そうか? なら構わんがよ。」
「あっ……来るぞ!」
ヤクワの叫びで全員一斉に夜空を見げた。
ぽつり、ぽつりと白い光が現れる。それが増えていき、真っ黒なキャンパスに描かれていく。
その光景は圧巻だった。
星々の輝きは息を香むような美しさで、引き込まれて宙に浮いてしまいそうなほど。ひとつひとつの白い光が、点画のように、優しく存在している。頭の中で、思わず心を動かされてしまいそうな盛大な音楽を再生してしまいそう。テレビで見るなんかよりも、遥かに生で見る方が、価値がある。
「…………すげえ……」」
ヤクワはそっと呟いた。
「…………星々は大きさや明るさが異なっていますね。星にも、個性があるんでしょうか……。」
ユモヲは目を夜空に貼り付けながら言う。
3人はそれに耳を傾け。
「……そうかもしれねぇ。」
とヤクワが声を出した。
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