第2話 キッカケ

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第2話 キッカケ

「ユモヲー! すげえよ! 早く来いよー!」 「ちょっと待ってくださいよ、 そんなに急かさないで」  岩には緩やかな坂があった。 そこから登れるらしい。岩の上のヤクワはめちゃめちゃ急かしている。 「ったくよー、 元気すぎるのも疲れるんだよー。」  フリーネをため息をしながら頭をかき、岩の上へと登ってきた。 「もう、 ヤクワは元気すぎるんだよ、 あんまりフリーネさんを困らせないでね……。」  ヨタンは少しオロオロしている。もしすごく怒ったらどうしよう。 妄想に不安を掻き立てられる。 ヨタンは心配性なのだ。 「はあ、着きましたよ ……。」  ようやく全員集まった。 緩やかな坂を登ってきたものの、だいぶ高さがある。さらに横幅もでかい。 明らかに歩く距離が長く、 疲れてしまう。 まあ登って下さいと言わんばかりの緩やかな坂があるだけまだマシだが。 「あの景色!!  すごいだろあれ!!!」  全員、ヤクワが指した方向を見た。  圧巻の景色だった。 美しい緑の草むら。その緑が横一列に並び、 爽やかで美しい地平線を作り出していた。 この先に何があるのか。好奇心くすぐる地平線に、全員、固まったままだった。
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