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「……すごいよな、やっぱ。アタシも、何度来ても感動するもんだよ。」
「すごいよね……ここまで来れて、嬉しいよ。」
しばらく沈黙が流れた。そして、それを打ち破る者が現れた。
グウゥ。
「お、ヨモヲ、 お前今腹鳴ったよな?」
「 そうです、 鳴りましたね。 お腹が空いたんですよっ、悪いですか?」
恥ずかしそうに反論する。
「まあ、お昼にしようよ。 前にくれたリンゴ、食べようよ。 フリーネさんもどうぞ。」
「いいのか? いいなら貰うぞ!」
ヨタンの大きなリュックサックから緑の無地の風呂敷が現れた。 広げると、20個ほどのリンゴがごろごろ現れた。
「いただー!」
「もう、適当なんですから……。」
「すげえな……どっから手に入れたんだよ?
「一昨日ツルフさんという農家さんに貰ったんですよ。」
「……お前ら、何を目的に冒険してんだよ?」
リンゴにかぶりつきながらフリーネは問いかける。
「散歩だよ!!!」
「ヤクワ、いいじゃない冒険でも。」
「そうですよ、 今までそれで妥協してきたじゃないですか。」
「んー、そうか。んじゃまあ、良いけどよっ。」
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