第2話 キッカケ

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 ヤクワは2人の会話を尻目にひたすらリンゴをしゃぶった。 「話を……」 「流してますね……」  2人はため息をつき、 フリーネに向き直った。 「僕たちが旅してる理由は、 あまり、 深くなくて……」  ヨタンは申し訳なさげに言う。 「別に良いから、教えなよ。」 「……ただの日常に、飽きました。」    朝起きて、ニュース見ながら家出て学校行って、授業受けて帰って来る。 これがずっと繰り返されてきました。さほど変わりない、ほぼ内容は同じです。 つまらなかったです。 本当に飽きてきました。クラスで、そう思ってる人が、 私の他にもいたのです。 なので、 親に内緒で家出しました。「散歩」と誤魔化して、数々の冒険に巡り会いました。 とても楽しかったです。  ユモヲが一通り話し終え、フリーネは固まっていた。 「あ、ちなみに、僕たちのこの名前は、偽名です。本名言うとまずいかなって」 「……お前ら、帰った方が良いぞ。 「はあ!? 今帰るっつった!?」  ヤクワが顔を突っ込んできた。 「ああ、言ったよ。 親に内緒とかそれこそまずいだろ、 帰れよ」 「嫌だ!!!」
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