0人が本棚に入れています
本棚に追加
第3話 夜空
そんな話をしていると、 タ方になった。間もなく日が落ちるころだ。……あの3人をなんとか家に帰したいが……。
「…………なんでだよ…………もったいねーよ……。」
フリーネは小さく小さく咳いた。
「夜空楽しみだわー! やべえ、 すげえ楽しみ!」
ヤクワは心を躍らせている。 顔がワンダーランドだ。
「……呑気だな、お前ら」
「……なんだよ、別にいーだろ!? お前には俺らの事情は関係ねーだろ。」
ふくれっ面になる。
「ま、そーだな。 まああまり顔は突っ込まんが。」
フリーネはため息をついて寝転んだ。石の上だから少し寝心地が悪い。
すると、 ヨタンが声をかけてきた。
「あの、フリーネさん。」
「ん? フリーネで良いよ。さん付けじゃやりづれぇ。」
と返事をした。
「……フリーネは、 毎晩ここの夜空を見上げたりするのですか?」
「敬語なくて良いよ。……まあそ一だな。夜空って、宇宙そのものだから……アタシの悩みは、この宇宙のほんの塵ぐらいのことなんだなんだな一って思って
さ……なんだかさ、 不思議な感じになんだよ。」
「……夜空って、面白いね……。」
ヨタンは共感した。
最初のコメントを投稿しよう!