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第1話 出会い
どこまでも広く広がる草原。 そこに、探検隊のような格好をした3人組がぽつんと立っていた。
「やった! ヒビロ草原だ!」
「かなり時間がかかりましたが……ここが流れ星が見られるところですよ!」
「ほんとに!? ……ここまでこれて本当に良かったよ……!」
メガネをかけた少女は地図を広げている。
「すげー! 地平線だぞ地平線!!!」
少年が言うように、地平線が見える。まるで世界の端のようだ。
「んじゃ、 場所取りしますか!」
鼻に絆創膏を付けた少年は歩き出した。
「あ、待ってよヤクワ、 動物とか、 あの木の後ろに隠れているかもしれないよ?」
帽子のサイズが大きかったのか眉毛のところまで深くハットを被った少年が言う。
「動物う? こんな見晴らしが良いところで? 大丈夫だろ! お前は心配性だなあ。」
「え……でも……く、 熊だよ、 あれ…… 」
指差した先に、黒い塊。……熊だ。
「あっあっこっちに来てる……ねえユモヲ、あれ熊だよね?」
「 くっ熊ですね!」
メガネ少女も青ざめて見ている。
「お前らクマクマ言いやがってなん…」
振り向くと熊が。
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