夢オチは残酷だ

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夢オチは残酷だ

起きるとそこは俺の部屋だ。夢だったのか?妙にリアルな夢だったな。とりあえずクリスマスは終わったようだ。早く朝飯を食べて『仕事』に行かなくては。 今日は朝から冷えるな。ターゲットを早く見つけねば。...お、あの男がいい。いい感じに脂がのっている。アヒージョなんかもいいな。とりあえず尾行だ。見たところサラリーマンだな。これから仕事に行くところだろう。どこか人気のないところに行ってくれればいいのだが。 「そうそうそこだ、そう!」 小声の独り言を呟いていた俺は、思わず少し大きい声を出してしまった。だか誰も気づいていないらしい。とにかくサラリーマンが路地裏に入っていった。近道なのだろう。その道に俺も入っていく。 「あのーすいません」 「はい」 サラリーマンは俺の方に振り向いた。チャンスだ。 「ほれ!」 首をかっ切った。声を出すことも出来ずに死んだ。とりあえずブロックにして持っていくか。ん?このナイフ。夢で見たナイフにそっくりだ。まさかあれは夢ではなかった?そんなはずはない。あんなファンタジーな世界あるわけない。異世界転生など。 「ないよな」 声に出して自分に確認する。だが俺は、その『夢』の中の僧侶の目を忘れることが出来なかった。なんて美しい目だったんだろう。俺は家に帰る途中もずっとその女性のことを考えていた。その目に対する恋を再確認しながら。
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