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「お母ちゃん、久しぶりだね。
わたし達は元気に幸せに忙しく生きてるよ。
最近ね、わたしもTVに出るようになったんだよ。
弁護士としてね。
しかも双子の姉妹だってお姉ちゃんが言っちゃったもんだからもう大変だよ。
会社にも迷惑かけちゃって。
それに弁護依頼が殺到していい意味でも迷惑かけてるかな。
とにかくもうすぐ25になるからもう少し落ち着かなきゃね。
お姉ちゃんはもう少し大人になれば凄い女優さんになりそうだよ。
だから心配しないで見守っててね。」
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わたしは刺殺するターゲットを見定めていた。
この世で金と嘘と暴力とレイプで渡り歩き、人を虫けら以下にさげすみ罵倒しそして殺し甘い汁だけを吸って生きて来たクズ...
法の網を巧みにすり抜けて汚く笑うドス黒い顔。
女性をレイプして顔が分からないくらい殴り殺したあのクズ。
必ずまた誰かをレイプし金を奪い殺して埋める事を繰り返す。
わたしはゆっくりとそのドス黒い顔を持つクズに近づいた。
そして左手首に固定していた針のように細いナイフを引き抜きその男の耳の後
ろに剣先を定めた時、頭に強い衝撃を受けて分からなくなった。
気づけば冬の山道で震えながら立ち竦んでいた。
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