長谷部堅一さんを探せ

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「確かに長谷部さんのおっしゃる通りかもしれません。 この世界での生活は時間軸移動は無くなってるし、記憶も断片的になっているような気がします。 前みたいにフラッシュやサークルも見なくなりました。 わたし1人だとダメなのかなって思っていましたが... やはりそう言う理由があったんですね。 だったら、さくちゃん... あなたが決めて。 どうするか... わたしはあなたに従うわ。」 「そう言われたって... 決まってるじゃない、 サララに会いたいって...」 桜子は長谷部を見ながら言った。 「じゃあ、決まり。」 サラサは桜子の手を取った。 「分かりました。 でも... どんな時間軸に行っても忘れないで下さい。 多分もう戻れないと... その世界が全てになると。 そこは私も美代さんもサララさんも居ない世界かもしれないし、 お2人だって巡り会えるのか... ましてや記憶が戻るか... その覚悟はありますか?」 長谷部は2人を強く見据えて尋ねた。 「ええ、出来る事なら長谷部さんもきっと同じ選択をなさるはずです。 と言うか、そうされて来たんですよね。 わたし達にはどうしてもサララが必要だって... 長谷部さん、最後に1つだけ聞いてもいいですか? わたし達、どの願い場所に行けばいいのでしょうか? それだけ教えてもらえないかと...」 桜子が尋ねた。
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