73人が本棚に入れています
本棚に追加
満足そうな王様は再び玉座にゆったり座って俺を見た。
「とりあえず剣をしまえ」
側に居た兵士に言われて剣を収める鞘にも手を伸ばして持ち上げるとそこに剣をしまう。
え?みんな無言。
何かおかしかったか!?
え!?裏表間違えたとか!?
「その鞘さえも誰も持つことができなかったのだよ」
王様に言われてやっと無言の意味を理解する。
「勇者。名前を聞いてもいいか?」
「あ……俺?優介です」
これって……俺も片膝つくべきなのか?
誰か教えて!!
「ユースケか。お前に頼みがある」
おいおい。
何かよく小説とかで見る展開だぞ。
「魔王を倒して捕らえられて居る娘、この国の姫を助け出して欲しい」
ほらね。
お決まりのやつじゃん。
……ん?俺が!?
いや、無理だけどっ!!
最初のコメントを投稿しよう!