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「ガイー!これ、重いんだけど……マジで無理。置いて行きたい」
ついて歩くだけでもキツくて剣を放置したくなった。
「お前な!情けねぇ……」
なのにガイにはめちゃくちゃバカにされる。
でも……そりゃ情けないさ!
俺、普通の高校生だもん。
勇者なんて絶対に無理な人種だもん。
教室の隅で一日平和に過ぎていくのをのんびり眺めてるモブだから。
そんなのにこんな剣持って歩かせるとか……無理だから!
かなり大きなため息を吐いてガイが自分の腰に巻いてあったベルトを外した。それを俺の腰に……でも、俺が細すぎて止まらないから舌打ちして懐から出した短刀でその革を軽く傷つける。
「ほら、ここに剣を差せ」
「え?どうやって?」
ベルトも巻いてもらったのに剣をどうやったらいいかもわからない。
ガイは目を細めて俺の手から剣を取ると、腰のベルトに差してくれた。
「ありがとう」
お礼なんて無視してまたガイは歩き出す。そして、
「ちょ……これ足に当たって歩きにくい」
ガンガンぶつかる剣に文句を言うと、
「お前……本当に異世界からの勇者か?何でその剣が抜けたんだよ」
かなり疑いの目で見られた。
「知らないよ!むしろ、何でガイは抜けなかったんだよ!お前が抜けばよかっただろ!本気でやったのかよ?」
言い返すとガイにかなりの勢いで睨まれて俺は縮こまるしかない。
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