プロローグ

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 今まさにお勤めの方々からしたら割と最悪の部類の言動ではないだろうか? 「その背徳すら心地いい…!」  彼女はこれで良いのだろうか?  そう内心で思っていると彼女はおもむろに立ち上がって部屋の中に入っていく。何事かと思い見ていると彼女はウイスキーの瓶を開け、自分のマグカップに注ぎ始めた。そしてさらにそこにポットからお湯を注ぐと軽くかき混ぜ、こちらを見て笑った。 「ウイスキーお湯割り~」 「もう本当にダメ人間だね……」  彼女はこれで良いのだろうか? 「今から飲むの?もう朝なんだよ?」 「え…?朝だと飲んじゃダメなの?」 「ダメってことはないけどさ……今日も学校あるんだよ?分かってるの?」  僕は午後から、彼女は2コマ目からだったはずだ。こんな時間に飲んでまともに授業になるのだろうか?それ以前に学校に行けるのだろうか? 「だいじょぶ、だいじょぶ、その頃には酔いも醒めるって」  けれど彼女はそんなことまるで気にしないように楽観的に笑う。全く信用ならない。 「本当にそうなら良いけど」 「君も飲む?」
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