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第7章 登場人物
【東雲探偵事務所の《死刑執行人》】
◆雨宮 深雪/男性/18歳/主人公
●生い立ち:《雨宮シリーズ》の六番。《レナトゥス》の器として生み出されたクローン体の一人。クローン体が社会に適応できるかという実験のため生い立ちを知らされず、限りなく普通の人間に近い環境で育てられる。《ウロボロス》という名のゴーストチームを壊滅させ、自らも瀕死の重傷を負ったため20年間、冷凍睡眠される。
●性格:フワっとした見た目に反して頑固で、こうと決めたら譲らない面もある。《アラハバキ》の京極鷹臣とは《ウロボロス》時代からの因縁の相手。
●アニムス:《ランドマイン》……触れた物体を爆発できる能力。触れて五分以内であれば爆発は有効だが、それ以上経つと無効になる。ただし爆破できるのは固形物のみ。
《レナトゥス(再生)》……アニムスを奪い、ゴーストを人間に戻す能力。
◆赤神 流星/男性/27歳
●東雲探偵事務所のリーダー。赤い髪で黒のライダースーツを好んで着る。
●経歴:かつて関東警視庁ゴースト対策部の機動装甲隊、第一班に所属していたが、二年前のある日、突然、巡査部長と警部補、全十二名が一度に殺害されるという事件が起こった。だが、誰も犯人である同僚の顔を覚えておらず、ただ一人生き残った流星は警官殺しの罪を着せられ、起訴されるはずだったが、ゴーストになってしまったため処刑を免れる。仇である同僚の男・月城を探し出し、自らの手で殺すため《死刑執行人》になる。
●性格:タレ目で愛嬌があるが、仕事のストレスからつい深酒をしてしまい、胃薬が手放せない苦労人。長崎県出身でちゃんぽんが好き。仇である月城の事となると激情に駆られて我を忘れてしまう。
●アニムス:《レギオン》……黒ずくめのミリタリー装備をした影の巨人を操る能力。操ることのできるレギオンは全部で12体。かつて殺された機動装甲隊、第一班の人数と同じ。
◆東雲シロ/女性/14歳/不詳
●亜麻色の髪に獣耳がついた少女。セーラー服がお気に入りで、腰に日本刀、《狗狼丸》を下げている。
●生い立ち:遺伝子操作で生み出された戦うための生命体》の46番。名前の由来は後ろ首のバーコードと「46」の数字から来ている。廃虚地帯を彷徨っていたところ、竜ケ崎亜希や銀賀そして静紅の三人に出会い、中立地帯のゴーストチーム《ニーズヘッグ》に入る。だがアニムスの暴走を繰り返すうちに《ニーズヘッグ》のメンバーとの軋轢を生じ、チームを追い出されそうなところを六道にスカウトされる。
●性格は明るく人懐っこいが、ひどく寂しがり屋な面がある。人の命令を聞きやすいよう、人を恋しがるよう遺伝子操作によって性格づけられている。
●アニムス:《ビースト》……一時的に全身の能力を獣のように高める能力。感覚は鋭敏化し、運動能力も劇的に向上するが、我を忘れて相手を攻撃してしまう欠点もある。
◆オリヴィエ・ノア/男性/23歳/フランス出身
●臙色のキャソックを身にまとった黒衣の神父。長い金髪に碧眼で、端正な容姿をしている。面倒見が良く、教会では孤児たちを集めて世話をしている。奈落がからむと毒舌家になる。
●経歴:十年前、欧州で起きた史上最大・最悪のゴーストによる大量虐殺の容疑者。
●アニムス:《スティグマ》……己の血を自在に操る能力。血液を体外に放出して回収したり、血液中の成分を変化させ、物質化させる事も可能。
◆乙葉 マリア/女性/20歳/米国人とブラジル人のハーフ
●東雲探偵事務所お抱えの情報屋。AIのウサギのアバターを操り情報を集める。自由奔放な性格をしているが腕前は確か。普段は人前に出ることは無く、事務所の地下室で過ごしている。
●経歴:事故で死んだことにされた兄・乙葉ダニエルの行方を捜すため、自力で斑鳩科学技術研究所の秘密を暴いたり、防衛省の機密ファイルに不正アクセスを繰り返す。そのため軍に目をつけられたあげく捕らえられ、《監獄都市》送り込まれてしまう。狙撃されて死にかけたところを六道に拾われる。銃撃された後遺症で足が動かないため、車椅子を使用している。
●性格:正義感に欠け、ひねくれているが、情報屋としてのプライドと根性だけは人一倍ある。唯一の家族である兄・乙葉ダニエルは生きる目的そのもの。
●アニムス:《ドッペルゲンガー》……電脳空間上で特定のプログラムを大量に複製する能力。AIのウサギのアバターを大量に複製し、コントロールすることで膨大な情報を集める。
◆紅 神狼/男性/16歳/中国系
●黒のチャイナ服をまとった中性的な容姿の少年。その正体は腕利きの暗殺者。機嫌が悪いと暗器を投げてくる。普段は中華料理店でウェイターとして働いており、茶鈴梅と茶鈴華と家族のように暮らしている。
●経歴:かつて《レッド=ドラゴン》の六家のうちの紫家の暗殺者、《紫蝙蝠》の一員として育てられる。権力抗争に巻き込まれて紫家は取り潰され、兄の彩水は黒家の養子に、神狼は紅家の養子にと別々に引き取られる。だが、アニムス《ペルソナ》によって記憶の混濁を起こし、《中立地帯》で行き倒れていたところを流星に拾われる。
●性格:クールに見るが情には厚く、家族を何より大事にしており、深雪に対しては友達想いの面がある。《導師》であり、実の兄である黒彩水には苦手意識を持っており、逆らえない。
●アニムス:《ペルソナ》……容姿や声、記憶の一部に至るまで詳細にコピーする能力。ただし能力を使い過ぎると自分の記憶を失ってしまう。
◆不動王 奈落/男性/23歳/ロシア人
●黒のアーミー服に黒の眼帯をした銀髪の傭兵。用兵から軍略・知識・狙撃能力、すべてにおいて実力は飛び抜けている。ヘビースモーカー。
●経歴:世界中でゴースト犯罪者を狩る無国籍の傭兵集団の元メンバー。《レッド=ドラゴン》の藍光霧とは古い知り合い。ある目的のため、かつての仲間を殺して回っている。
●性格:傲岸不遜を絵に描いたような性格。仲間意識は強いが、傭兵独自の価値観で動くため、理解されにくい。
●アニムス:《ジ・アビス》……寄生型の能力。人を喰らう怪物が眼帯のある右目に棲む。数あるアニムスの中でも謎が多い。
◆東雲 六道/男性/36歳
●東雲探偵事務所の所長。《中立地帯の死神》の異名をとる黒づくめの眼光の鋭い痩身の男。片手・片足が義肢となっているため杖をつく。
●経歴:《ウロボロス》の元メンバーで、深雪のアニムス暴発事件に巻き込まれて片手・片足を失う。混乱期の《監獄都市》に秩序と当たり前の日常を取り戻す為、《死刑執行人》の事務所を立ち上げるが、かつての仲間は六道を除いてみな命を落としてしまった。
●性格:現実主義者で目的のためには手段を選ばない。強固な意志を持っている。《監獄都市》の秩序の為には、己の身を犠牲にすることも厭わない。己の余命が少ないことを知り、《死神の後継者》として雨宮深雪を指名する。
●アニムス:《タナトス》……一定の時間、一定の範囲でアニムスを使えなくする、無力化してしまえる能力。
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