episode 34

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episode 34

「俺は・・・俺は理人さんが好き。大好きだよ。だから、一緒にいてほしい。これからもずっと、俺のそばにいてほしい!」 吐き出したと同時に、頬を雫が伝う。 あとからあとから流れる涙は、静かにゆっくりシャツの染みを広げていく。 龍也に任せる、と言ってくれたのなら、この思いを受け止めてほしい。 出会ってから、毎日理人のことを考えていた。 会えない時間が辛いと初めて知った。多分これが本当の初恋なんだと思う。 今まで過ごした時間が思い出され、その温かい記憶が胸を締め付ける。 理人が答えを出すまでの時間が、とても長く感じる。 (理人さん・・・理人さん・・・!) 理人の答えを聞くのが不安で、終わってしまうのが怖くて体の震えが止まらない。 「ふっ」 しばらくじっと手を握り締め龍也を見つめていた理人が、小さく息を吐くのが聞こえた。 恐る恐る顔を上げると、優しい笑顔で自分を見つめる理人と目が合う。 「ありがとう、龍也」 そう言って涙をぬぐい、優しく口づけられる。 久しぶりに与えられる唇へのキス。 ゆっくりと深くなるキスに頭がしびれる。 「龍也。愛してるよ。これからもずっと一緒にいよう」 頬を撫でながら目を見つめ、真剣な顔でそう告げられる。 「理人さん・・・」 理人の胸に顔をうずめて抱き着くと、それよりも強い力で抱きしめ返してくれる。 触れ合えずにいた時間を埋めるように、何度も何度も繰り返しキスをする。 もう大丈夫、これからも一緒にいられる。 そう思うと安心して、また涙が溢れてくるのを理人は丁寧に拭ってくれる。 龍也が泣き疲れて眠るまで、優しく抱きしめて頭を撫で続けてくれていた。
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